【スペイン】18世紀の船上で何を食べていたのか?
スペイン南部のカディスで、18世紀の3人の船上料理人の遺言書が発見されました。
彼らは、航海に出る前に命の危険を感じ、遺言を残したとされています。
長期航海における食事は非常に過酷で、料理人たちは限られた食材を使い、どうにか乗組員を支えるための工夫を重ねていました。
船には、ビスケットや塩漬け肉、乾燥した豆類などの保存食が大量に積まれていました。
特に「スポンジケーキ」と呼ばれる乾燥パンは、長期保存に優れた主食として重宝されました。
しかし、水や食材は時間が経つにつれて腐敗しやすく、ビスケットにはカビが生え、水は不衛生な状態になることが頻繁にありました。
さらに、ネズミや虫が食料を侵し、病気の原因にもなりました。
船上では、少ない火力で料理を行うため、食事はしばしば冷たいまま提供され、特に一般の水夫たちは粗末な食事に耐えていました。
栄養不足から、壊血病などの病気が広まり、食事が原因で多くの命が失われることもありました。
それでも、料理人たちは病気を予防するために工夫をこらし、病人には特別な食事を準備して乗組員の健康を守ろうと奮闘しました。
このように、18世紀の航海は食事面でも非常に厳しいもので、料理人たちは命をかけて乗組員を支える存在だったのです。